日本酒を訪日外国人の方々に紹介するクラス。千駄ヶ谷のキッチンスタジオで開催しています。
今回のお客様は中国からの仲良し若い男子お二人。
お酒のクラスというよりは、日本の食文化を体験、食べてみるクラスと思い中国・南京から予約してくださりました。英語でのコミュニケーションが難しく、漢字の筆談やスマホで画像を見せあいながらクラスが進みます。お互い緊張していましたが、だんだんリラックスして笑顔が増えていきました。
日本酒の説明、4種の日本酒のテイスティングの次はフードペアリングです。
簡単な、日本酒に合うおつまみを5種類、少しずつお出ししてどのお酒と合うかなど、話し合いながら進めます。
数種類の味噌や豆腐と薬味、海苔巻きやフルーツ・スイーツを用意します。
中でも豆腐は少量ですが、おいしい豆腐をお出ししています。なぜなら日本で食べる豆腐はほかの地域で食べられているものと食感、味が違い是非食べてみてもらいたいからです。 またほかのシンプルな味噌や薬味ですが、日本の技術ならではのおいしさが詰まっており、一つ一つの素材に背景やストーリー性がありおいしさを説明するのに十分な裏付けもあります。
日本の食文化に興味を持ってくださる方のほとんどはこのような背景をお話しするととても喜んでくださります。
さて、中国からのお二人、何やら楽しそうに、たぶん、おいしいおいしいとお互い話しながらテイスティングされています。
こちらからおすすめの組み合わせを紹介しますが、どのお酒を合わせてもらっても自由ですので、この組み合わせがあう、こっちのほうが好き、など感想を言い合っているのかな??
フードペアリングの時間になるとお互いいろんなおしゃべりを楽しみます。お客さんのライフスタイルなんかも知れてとっても興味深いです。
今回とっても印象に残ったのは中国の結婚事情。
好きな人が出来て、結婚することになったら、男性側は二人で住む家をを用意しないといけません。たいていはマンションなのですが、費用は大体2000万円は必要なんだそうです。中国の住宅は年々高騰していて、「最低でも2000万円用意しないと結婚できないなんて!」と嘆いておられました。だから、仕事もちゃんとお給料の良いところに就職しないと、将来の結婚も難しいのだそうです。
20代前半なのに将来の結婚のことを考えて、随分としっかりされていると思いましたが、就職先も人生を大きく左右するとなると、この時期に考えないといけない問題だったんですね。
なるほど!ぜひぜひ就職活動頑張って、将来素敵な人と幸せに結婚生活されますようにと願わずにいられませんでした。
最後に、「今日の食べ物が、日本で食べたものの中で一番おいしかった!」と満面の笑みで話してくださりました。
最高なお言葉、本当にありがとう(^_-)-☆。
アメリカニューヨーク大学大学院でFood studies (食研究)を専攻。その間にフードライターとして日系情報誌に寄稿。アメリカでInstitute of Culinary Education (料理学校)で履修。千代田区食育ネットワーク・インストラクター、外国人向け料理教室主催
2016/7/7