二度と観ることのないドラマ Vol.1192

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最終更新日:2017/9/1

料理教室&BistrotRIANT-りあん-東京目黒区中目黒(東京都目黒区)

銀座ろくさん亭での日本料理修業を経て、パリで本場のフランス料理を学んだシェフ川名の料理教室

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愛される料理=料理と人生をおいしくする秘密=

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二度と観ることのないドラマ Vol.1192
2010/10/3 9:27 UP

料理教室&BistrotRIANTのメールマガジンです。
料理人・川名克典の料理セミナーでは伝えきれない
技術の裏に隠されているものを書いています。


それは、料理と人生をおいしくする秘密そのもの・・・。



  料理教室もビストロもしばし忘れた。


  子供たちが走っていた。
  笑っていた。
  ころんだ。
  そして、本気顔だった。

  花形はやっぱり短距離走なんだなと思った。
  盛り上がりが断然違う。

  全てのプログラムの間、間に入っている。  
  ワンレース、数秒から数十秒で選手が振り分けられる。
  一番から五番まで・・・・・。

  算数の成績順なら笑っていられない子供たちも、多分全員笑顔
  で自分が振り分けられた順位の下で仲間を応援している。

  更に、一人一人の短距離が集まったリレーは・・・。
  何が起こるか分からないから手に汗握る。
  ころぶ子、バトンを落とす子・・・。


  あっ!バトンタッチで立ち止まり順位を落とした。


  あり得ないことが次から次へと起こりながらも競技はすすむ。
  まるで人生の縮図だ。


  マラソンは人生と似ているとよく言われる。
  でも・・・。


  人の一生は人と交わりながらすすむ。
  人と人とが同じ方向で走り続ける時もある。
  学業でスポーツや演劇や音楽で・・・。
  そして仕事で。

  仲間が走り続ける。
  それを観て、自分も奮い立つ。
  誰かがころび順位を落として入ってきた・・・。
  その後に続く者は彼を責めたりしない。
  その時与えられたポジションで立ち向かうだけ・・・。
  

  皆、自分の責任を自覚し全うする。
  皆、バトンが只の棒でないことを知る。
  そのバトンの重みを知っている。
  


  リレーを観ていて思った。

  昔からリレーは選ばれた選手がでるものだけれど、全員参加の
  リレーがあってもいいんじゃないか?


  遅い子から速い子へ・・・。
  速い子から遅い子へ・・・。

  全校一の二人がプライドをかけて走るかも知れない。
  一位で渡したバトンが最下位になる可能性も当然大きい。
  年の違う一年生から六年生へ・・・。
  三年生から五年生へ・・・
  そして、二年生、四年生とバトンは託される。


  ころんだ一年生を抱き起こしてから再び走り始める六年生もい
  るかもしれない。


  実際にあるのだ・・・。
  全校一の子の前で走っている一年生がころび、それを助け起こ
  したために順位を落としてしまう。
  そんなことが人生にはある。


  誰もころばなかったので、いや実はころんだ子が横にいたのに
  走ることに専念し、順位を上げた学校で三番目に速い子もいる
  だろう。
  勿論四年生に抜かれる六年生もいる。


  それでも、最後に結果はでる。
  でも、それは別に正解という事ではない・・・。
 
  それぞれの走者が、何処に目標を置いているのか・・・。
  社会を支えているのはこうした違う年齢の、違う実力の・・・。
  違う目的の人間達だ。


  一時間以上かかる競技かも知れない。
  でも、全員が参加してすぐに全員が応援する。
  全員が応援団であり全員が競技者だ。
  
  どこかでゴールの前で一度立ち止まってみんなで仲良くゴール
  インってやったみたいだけれど・・・。
  それじゃ、大人は子供に大切なことを伝えられない。


  子供たちが生きてゆく社会に順位は歴然と存在する。
  その中で生きるのだから、その中で生き抜く術を・・・。
  その順位の意味を・・・。
  その競争の意味を・・・。
  
  伝える機会を放棄するなんて、大人として愚かすぎ無いか?
   

  昨日は、秋晴れの良い一日だった。
  僕は自転車のカゴに夜なべして(笑)作った弁当を入れ小学校
  までの長い登り坂をフーフー言いながらこいでいった。
  小学校の正門についたときには、鼓動が高鳴っていた。
  それは、坂道だったからだろうか?
  

  そして僕は、二度と観ることのないドラマに出逢った。



今日も、新しいインスピレーションを求めて・・・。
引き寄せる一日でありますように。 (^ー^)v

そして・・・
いつも 「ありがとう」
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先生情報
川名克典
川名克典

多摩美建築学科入学後、陶芸の勉強を始める。
80年 ろくさん亭(銀座)
88年 ジャック・カーニャ(パリ)
89年 キャフェ・セルクル(パリ)ミッシェル・ショーダン(パリ)
90年 ラ・シテ(ニューヨーク)
91年 キャーブドルオ(パリ), 帰国
92年 料理教室「エミーズ」(青山)料理長
95年 RIANT(代官山)


教室からのお知らせ

2013/1/16

2013年1月14日より、シェフ&講師の川名が新たなチャレンジをしております。

新たなチャレンジとは、川名が18年前から毎日書き留めている料理小説をブログで毎日少しずつ紹介。このブログをFacebookで発信するというもの。

「料理を小説で学び(感じ)、料理を愛して欲しい」

これが川名の願いであり、この取り組みをスタートした理由。是非、川名が実体験を活かし描く、「料理小説」をお楽しみください。

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Facebookページには教室の料理レシピ写真24ヶ月分をUP中!是非ご覧頂ければ幸いです。


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