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最終更新日:2024/6/4

パンとシフォンの教室 Salon de Biscotto(東京都江戸川区)

”おくりものにしたくなる”可愛いパンづくり。東京・葛西の自宅キッチンで開催しているパン教室です♪

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東京・葛西「おくりものにしたくなるパンとシフォンケーキ作り」サロンドビスコット<パン教室&シフォン教室>

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ラウゲン溶液のこと
2021/2/12 7:00 UP

こんにちは♪
東京・葛西の自宅パン教室
ビスコットです。


2021年1~2月の
レッスンメニューだった
「プレッツェル」

このプレッツェルづくりに
欠かせないのが
「ラウゲン溶液」
です。




ラウゲン溶液って何??

→ ドイツ語でアルカリ溶液のことを「ラウゲン溶液」といいます。

プレッツェルは、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を水に溶かしたアルカリ溶液に生地を浸してから焼くことにより、 濃厚なこげ茶色、独特の香ばしい風味、むっちりとした食感生まれます。

この時、ラウゲン液のアルカリ濃度は3~4%前後にします。

水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)は、強アルカリの劇薬なので、手軽に入手することはできません。石鹸づくりをする方はご存じかと思いますが、薬局へ行き、身分証明書を提示し、使用目的などを申告しないと購入することはできないのです。

そして、苛性ソーダは水に溶ける時、一気に発熱します。さらに、熱くなった苛性ソーダからは、危険な蒸気が発生します。強アルカリ液はたんぱく質を溶かすため、人間の皮膚や粘膜に付くと大変危険なので、作業する時には、手袋、ゴーグル、換気が重要になります。
廃棄する際も、そのままじゃーっと流して良いわけはもちろんなく、十分に希釈して流す必要があります。・・・とまぁ、とにかく本来の水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を使った、家庭でのプレッツェル作りは、とーーーっても大変で危険なのです。それに、1本の苛性ソーダを購入したら、いったい何回、プレッツェルを焼けば良いのやら・・・?!

そんな時に、代替品となるのが「重曹」です。

重曹は、ご近所のスーパーでも買える、とっても手軽なお品。
お掃除に使ったりもしますよね。

重曹は、水に溶いた状態(重曹水)では、弱アルカリ性ですが、70℃以上のお湯に溶くと、炭酸ナトリウムに変化し、強アルカリ性に変わります。また、炭酸ガスが発生しシュワシュワと発泡します。

つまり、熱いお湯に重曹を溶かせば、苛性ソーダの代わりに使える程度の、強アルカリ溶液になるのです。

プレッツェルづくりには「重曹を溶かした熱いお湯」が、本来の苛性ソーダ水の代わりとなるのですね。

ではこの時、70℃きっかりのお湯で良いのか?というと、そうでもなかったりします。
というのも、70℃のお湯に、30℃のパン生地をいくつも入れたら、お湯の温度がぐっと下がるからです。

この「パン生地をお湯にくぐらせる」工程は、実はベーグルと同じ。

高温のお湯にくぐらせて、パン生地の表面を糊化(こか)させ、オーブンに入れて、熱で一気に乾かすことにより、つやのあるパリッとしたクラム(皮)を作ることが出来るのです。ぬるいお湯でもダメだし、ゆであがってから、時間を置かずにすぐオーブンに入れる事も大切です。

なので、ただ単にこげ茶にするだけでなく、つやのある、パリっとしたプレッツェルに仕上げるには、高い温度の重曹湯が必要なのです。

この重曹湯は、苛性ソーダほど危険なものではありませんが、やはり手肌に付いたら荒れやすくなりますし、なにより熱いので、やけどの危険もなくはないので、それなりに注意は必要です。

ですが、家庭での入手・廃棄の両面からみても扱いやすく、手軽さは比較にならないほどですね。

プレッツェルの焼き色に関しては、重曹の濃度、お湯の温度、オーブンの温度と、様々な要素が影響しますので、それぞれのお好みの色・食感になるように、工夫・調整していくのが良いかと思います。






私のレッスンでご紹介したプレッツェルは、割としっかり目の濃い茶色に仕上げました。

でも、世に売られているプレッツェルを見れば、大きさも、色も、形も、バラエティ豊かなのが良く分かります。
なので、「こうしなきゃ」にとらわれず、工夫してオリジナリティあふれるプレッツェルを楽しむのも、良いのではないでしょうか?

今回もプレッツェルレッスンは、生地の配合から成形方法まで、とってもやりがいのあるレシピ開発のひとつになりました。
生徒様からのリクエストで、研究を始めて、皆様にご紹介できるメニューを作り上げることが出来て、思い出のパンになった気がします。



また、いろいろと研究したパンについては、こんな風に備忘録として、まとめて行こうかな~と思っています♪
どなたかの参考になりましたら、幸いです。





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先生情報
かおり
かおり
教室主宰   栃木県出身

東京都内のホシノ天然酵母パン教室・師範科を終了。東京都食品衛生責任者資格を取得。2013年より自宅教室「Salon de Biscotto」(サロンドビスコット)を主催。
「おくりものにしたくなるパンとシフォンケーキ作り」をコンセプトに、ランチ付き、ラッピング付き、お片付けなしのレッスンを開催中。
https://biscotto.web.fc2.com

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