フランスのボルドーから避暑地リゾートのビアリッツに抜け、バスクの山岳地帯の可愛い村々を巡り、フレンチ海バスクのサン・ジャン・ド・リュズから国境を越えてスペインのカラフルな港町オンダリビア、そして美食で有名なサンセバスチャンに滞在し、フランスとスペインにまたがるバスク料理を堪能してきました。
バスク地方の旅行&グルメ情報が日本にあまりないので、旅行で得たグルメ情報をお伝えしますね。
今後バスクに行く人も増えるかと思います。
ボルドーでよかったのは、バーラ・ヴァン。ボルドーワインを紹介する目的の公的な機関のものらしく、素敵なカフェのような内装のなかで、豊富な品そろえのワインとアペリティフがリーズナブルにいただけます。サンテミリオンのグランクリュ、フォアグラのテリーヌが美味しかった!
ビアリッツでの美味しい思い出は、オテル・デュ・パレの海の見えるテラスカフェで飲んだマルコポーロ、そして1つ星のLe Clos Basqueのディナー。予約を取るのは大変だけど、行く価値あります。前菜からデザートまですべて軽やかかつ美味、好みの味でした。
山バスクでは薫り高い香辛料のピマンデスプレットで有名なエスプレット村で伝統的バスク料理の名店Euzkadiでランチ、オンダリビアでは世界一の魚スープと評判のお店に行ったけれど、これは世界一かな?オンダリビアでは、泊ったパラドールの中世のような中庭パティオで食べた朝食の方が美味しくて素敵でした。ディナーもこちらにすればよかった。
サンセバスチャンには、スペインに11軒3つ星がありますが、そのうちの3軒がサンセバスチャンとその近郊にあります。
3軒とは、Arzak、Akelare、Berasateguiですが、Berasateguiでランチ、Akelareでディナーをしました。
Berasateguiのランチ!世界最高峰のランチを食べたと思います。各年度のスペシャリテを連ねたコースは10皿以上あり、普段だったらとてもじゃないけれども食べられない量だと思うのですが、美味しいからペロリ。最先端の驚きと感動の料理の数々、間違いなく世界トップシェフの一人でしょう。この日お腹が一杯でディナーは全く食べられませんでした。ランチで行くのがおすすめです。サンセバスチャンから車で20~30分の小高い丘の閑静な住宅街にありますが、わざわざ行く価値あります。
Akelareは山の上に建つ同名5つ星ホテルの中にあり、旅行最後の晩はAkelareでお泊りディナーしました。前衛的なコースとクラシックなコースからの2択ですが、クラシックの方をサンセットを眺めながらいただきました。クラシックといっても、全然モダンな内容で、量も適度だったので、疲れた胃には助かりました。美味しいですけれど、Berasateguiの方が私はどちらかといったら好みでした。朝食は海が見渡せるテラスでアラカルトで好きなものを好きなだけいただける贅沢なものでした。
サンセバスチャンといったら旧市街のバル巡りが有名ですが、日本人の私たちはすぐお腹がいっぱいになるから、そう何軒も回れないので、厳選して回らなければなりません。現地の人や絶版になっている本からの情報を集め、実際に行ったなかで、私がよかったのは、Bar Sport、Atari、Gandarias、La Vina(ラ・ヴィーニャ)。肉や野菜やフォアグラや魚介のピンチョスやチーズケーキ、お店をはしごして歩くのが楽しかった!日本人はこういうの好きだと思います。
サンセバスチャン市内を歩いていて疲れたら、お茶によいのが、Hotel Maria Cristinaのカフェ。壮麗なインテリアのなかで、バーテンダーがカクテルのようにシャカシャカして作ってくれたコーヒーのスペシャルアレンジ、とても美味しかったです。,
前置きが長くなりました!
先日、印象が強かった料理を研究・再現し、さらにエリゼの味付けを加えたバスク料理コースをいたしました。
皆様、初めての体験に興味津々、喜んでいただきました。
1品目<ピンクサーモンパテのピンチョス&マッシュルームと生ハムのピンチョス トリュフの香り>
「普通の甘塩鮭とは思えないリッチなお味!」「これは美味しい!ピンチョスって食べたことあるけど、ずっと美味しい」と喜んでいただけました。ペーストは作っておけるので、人のおもてなしにも便利です。白ワインが進みますよ。
2品目<甘海老と彩野菜の美サラダ ベラサテギへのオマージュ トマト透明ジュレ、赤パプリカピュレソースとバジルレモンソース>
Berasateguiで食べたトマト透明ジュレが下にしかれた色とりどりのサラダ、是非再現してお伝えしたく、メニューに取り入れました。アクセントとなるソースで美味しくいただけます。透明ジュレのものすごく簡単な作り方をご伝授しました。
3品目<スペインラタトゥイユ風鶏の煮込み サフランライス添え>
バスク地方の鶏のチャコリ煮をアレンジ、ピマンデスプレットや香草も入り、バスク感満載のお料理です。現地ではサフランライスを添えられてなかったけれども、絶対に合う!と思ってサフランライス添えにいたしました。皆様、しみじみ美味しいとおっしゃってくださり、普段のディナーにも、おもてなしにも重宝するレシピです。バスク料理は何といっても、パプリカ、ピマンデスプレットが使われます。バスクのシンボルカラーの赤と緑をきかせました。野菜も、お肉もとれて、皆に愛されるお味です。
デザート<黒チーズケーキ>
La vina(ラ・ヴィーニャ)の有名黒チーズケーキ!バルで一番感動したそのお味を再現しました。中はふわしっとり。表面は黒く焦げるまで焼いてあります。その甘ふわとちょっぴりの苦みのコントラストで、より美味しく感じるのです。「先生、このチーズケーキ、日本で売り出したら?」と生徒さん。本当に何故まだ日本で知られていないのか不思議です。そのうちブームが来るかもですね。
チーズケーキって重いことが多いですが、このケーキは軽くて「危険!止まらなくてたくさん食べちゃいそう」とおっしゃる方も。
グルメ三昧した旅行も、美味しいレシピにつながり、生徒の皆様にもバスク料理のおいしさをお伝えでき、喜んでいただいてよかったです!まだまだ、世の中には美味しいものがいっぱい。新たな発見を目指して、私の食探求の旅も続きます。。。
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高校と大学の間に、オーストラリアに1年ホームステイ留学。州知事宅等にステイし、ホームパーティー料理や西洋スタイルの料理に開眼する。
大学卒業後、大手料理学校や個人料理教室に通う。3年在住したパリでは、コルドン・ブルーや個人のパスカル・アルマーニ氏に学ぶとともに、
星付きレストランからビストロまで食べ歩き、舌と美意識を鍛える。世界40カ国を食べ歩いたグルメ経験を活かした各国料理教室を主宰。