毎日続けられる美味しい薬膳です。福利厚生倶楽部登録教室。現在オンライン理論講座のみ開催
こんにちは。薬膳師のクコの花です。
今日はその3です。
その2はこちら
『薬膳を仕事に。。。この10年を振りかえる その2』こんにちは。薬膳師のクコの花です。10年の振り返り。その2です。☆その1はこちらから☆『薬膳を仕事に。。。この10年を振りかえる その1』こんにちは。薬膳師…ameblo.jp
「薬膳を広めたい、国家資格にしたい」そんな炎の勢いを消そうとするかのように、乗り越えても乗り越えても壁が現れます。一番やっかいなのが、人の壁でした。
薬膳はもともとが中国発祥なので、圧倒的に中国の力が強い。でも薬膳の基本にはその土地、気候、人に合わせて変えるという考え方があります。
薬膳の本質を知っていれば、日本人が気候も体質も違う中国人と同じ薬膳で良いわけがないんです。でも何故か今、日本で力を持っているのは中国人による中国人のための薬膳です。中国の方達って人脈作りや金の流れを作るのが上手いのです。
私は日本人のための日本人に合う薬膳を作りたい。だけどなかなか受け入れられないんです。日本の薬膳市場がいつの間にか中国に支配されているような感じすらあり、怖くなります。
別に中国の方が嫌いな訳ではないですよ。個人個人は良い方も多いし、仲の良い方もたくさんいます。中医学をはじめとして尊敬している思想や文化もたくさんあります。ですが、組織となると怖いのです。
薬膳が国家資格になるためには、これはとてつもなく大きな壁に感じました。中国薬膳の良いところ和漢薬膳の良いところ、お互いに助け合えればいいのに。。。調和と中庸こそが薬膳の本質なのに。。。
また、薬膳をやっていると無駄に元気で長生きの方が多いので、若い方が活躍するのがなかなか大変だと。すごく頑張っている素敵な方々が潰されるのを見てきました。まぁ、どこの世界でもある事なのですが。
70、80歳になってもそんなに権力や名誉にしがみついていたいものなのでしょうか?私には理解できません。。。繰り返しますが調和と中庸こそが薬膳の本質なのに。。。
そして一番辛かったのは薬膳を金儲けや売名のために利用しようと近づいてくる人がたくさんいた事です。そしてそれを良しとしている料理家さんがいる事です。
耳を疑うような言葉の数々を聞いてきて、一時は人間不信になりそうでした。女の敵は女というか。。。敵は足元に。。。そんな感じでした。
何でこんなに壁を感じるのかなぁ。。。
最近になってその理由が改めてはっきりしたんです。
行き着くのは仕事にしてるけれど、儲けたいという気持ちが弱すぎるのです。
そもそも私が薬膳を仕事にしたいと思ったのは、現代医学の網から滑り落ちてしまったような不調を少しでも改善するお手伝いをすること、笑顔の人を増やしたいからだったのです。それは屋号にも込めた思いでもあって。。。お金は後からついてきて食べていければいい。
つくづく経営者としては失格だと思います。だから株式にもしないし、人も雇いません。
私は私流の薬膳師で在りたいと、それでいいと最近になって、憑き物が落ちたように思うようになりました。こんな私にも何年も慕ってついてきてくれる生徒さん達がいるので、これはこれでいいんだと。
最近は後進を育てる事が楽しいのです。幸い、「先生のような薬膳師になりたい」「悩める人にきちんとアドバイスをしてあげられるお店を開きたい」そんな本気で薬膳を学びたいという方が増えてきているので、私もまだまだ勉強し続けている身ではありますが、私の持てる知識を余すところなく伝えていきたいんです。
今は無理でもやがてそれが薬膳を広げ、薬膳の地位向上に役立つのではと改めて思うようになりました。後進を育てる事が一番大切と。
こんな気持ちにさせてくれた生徒さん達に感謝しています。
もともと50歳を過ぎたら残りの人生はおまけみたいなもの。柳の様にしなやかにゆらゆらと楽しく生きたいなぁと考えていました。
そんな思いが強くなったら炎が静かになったんです。ただ前よりも芯が強くなったと思います。
こうありたい、こうしなきゃ、という思いばかりが強すぎて自分を苦しめていたと気づいたのです。
もういいや!出来ることをやりたいようにやろうって。。。
縛りから解き放たれたら、楽しくてしょうがありません。やっともやが晴れ、進むべき道がまた目の前に現れた気がします。
まだまだ変化することはやめられそうにありません。
穏やかに、健やかに、笑顔あふれる毎日を
和漢膳プロフェッサー、国際中医薬膳師、国際中医師。
日本人に合った美味しい薬膳を提唱する和漢薬膳食医学会(旧国際薬膳食育学会)の理事長板倉啓子の助手及び講座の講師を務める傍ら、学会が認定する薬膳マイスターが取得できる講座を中心とした薬膳の料理や理論の講座を教室にて開講しています。
企業・学校などの各種団体様にて出張講座多数。
2018年6月、食と健康の本を出版。アマゾンにて発売中