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「ワインの醸造法」を甲州で比較&バローロとバルバレスコ
谷藤 律子 先生のブログ 2025/2/3 14:04 UP-
1月のワインのクラスは、同一品種による「醸造法」や「産地」の比較をテーマに。 甲州の醸造法…と言えば、真っ先に思いつくのが「シュール・リー熟成」ですが、 樽熟成で、樽使いの違いも含めて比較するのは面白い…と実感する機会があり、 皆さんにも体験してもらいたくて、このラインナップになりました。
<ワインリスト> 1. 甲州テロワール セレクション 祝 2022年/ 勝沼醸造株式会社
◇醸造…樹齢 15~20年 土壌:火山灰・砂礫質 標高は約400m前後 平均収量164hl/ha
醗酵:ステンレスタンク(MLF無) 熟成:ステンレスタンクで6ヵ月間シュール・リー熟成。
2.甲州テロワール・セレクション 下岩崎 2022年/勝沼醸造株式会社
◇醸造…樹齢 13~18年 土壌:火山灰・砂質 平均収量126hl/ha
醗酵:オーク樽 熟成:オーク樽熟成11カ月(仏産:228L)
3. 甲州テロワール・セレクション 穂坂甲州 2020年/勝沼醸造株式会社
◇醸造…樹齢 20年 土壌:粘土質、黒ボク土 標高は500m前後 平均収量100hl/ha
韮崎市穂坂町は県北西部に位置し、甲府盆地においては西部に位置。盆地特有の気候に恵まれ、昼夜の
寒暖差が激しく日当たりが非常に強いのが特徴で、西日が長く当たるため勝沼町よりも日照時間が長い
醗酵:オーク樽 熟成:オーク樽 9カ月(仏産、228L、新樽比率50%)
4.Barbaresco 2017年/ Cantina Terre del Barolo
◇産地:イタリア ピエモンテ州 ◇品種:ネッビオーロ 100%
◇醸造:バルバレスコ地域の周囲の4つの村 ネイヴェ、トレイゾ、アルバ、サン ロッコ セノ デルヴィオの
ネッビオーロを使用。フランスとスラヴォニアの木をミックスした25hLと50hLの大樽で12ヶ月熟成。
5.Barolo 2017年/Cantina Terre Del Barolo
◇産地:イタリア ピエモンテ州 ◇品種:ネッビオーロ 100%
◇醸造:バローロ地区の全11コムーネの複数の畑のネッビオーロをブレンドして造る伝統的な造り。
自然酵母で20日間発酵。25~50hLのフレンチオーク樽で熟成。
6.Lambrusco Grasparossa Di Castelvetro Amabile NV/ Cantina Settecani
◇産地:イタリア・エミーリア ロマーニャ州・ランブルスコ グラスパロッサ ディ カステルヴェトロDOC
◇品種:ランブルスコ グラスパロッサ
1月はワインのクラスを3回開催し、3回とも「甲州」のリストは同じに。
人気が高かったのは、3.の穂坂甲州。豊かな酸とバニラの香り、余韻に感じる
渋みを伴った旨味があり、熟成感もある複雑な味わい。
スッキリした味わいがお好みの方は、1.の「祝」がお好みで、トータルバランスの
よさが感じられる2.の「下岩崎」も高評価でした。
有資格者ばかりグループでは、品種もブラインドでお出ししたところ、甲州と回答
されたのは一人のみ、他は、SB、シャルドネ、リースリング…というお答え。
同じ品種でも、葡萄の成熟度合と醸造法で、香りも味わいも大きく異なる…ということが
実感できる、とても興味深いテイスティングになったと思います。
合わせた料理は、
〇蕪といよかんと真鯛のマリネ 〇寒鰤のポワレと白ネギ 柚子の香り
〇豚肩ロースの赤ワイン煮 ブルーチーズのポテトピュレ 〇軽いチョコレートケーキ
この日は、4.5.はリゼルバシリーズで。 4.Barbaresco Riserva 2015年/ Cantina Terre del Barolo
◇産地:イタリア ピエモンテ州 ◇品種:ネッビオーロ 100%
◇醸造:トレイゾとネイヴェのネッビオーロで造るバルバレスコリゼルヴァ。ステンレス発酵、
フランス産とスラヴォニア産の木材をミックスさせた大樽で24ヶ月熟成。
5.Barolo Riserva 2013年/Cantina Terre Del Barolo
◇産地:イタリア ピエモンテ州 ◇品種:ネッビオーロ 100%
◇醸造:地質年代が古い石灰岩粘土土壌の葡萄を使用。発酵は自然酵母で28~30度で、16~20日間。
熟成は62ヶ月、その内18ヶ月以上は25~50hLのフレンチオーク樽使用。
バルバレスコとバローロの比較は、リゼルバかどうか…以前に、やはり、バローロは
パワフルさや余韻の長さ華やかさが感じられ、バルバレスコのバランスのよさやエレガントさ
とは異なる、それぞれのテロワールの違いを実感。
この日は、ご参加人数が少なめだったので、赤ワインは1種類で、泡も変えて。 4. Lacrima di Morro D'alba 2021年/Velenosi
◇産地:イタリア・マルケ州・ラクリマ ディ モッロ ダルバDOC ◇品種:ラクリマ ディ モッロ
◇醸造:除梗後、ステンレスタンク発酵。果皮とともに約20日間マセラシオンを行いその間、毎日
ポンピングオーバーを行い、葡萄の持つ果実味とアロマを引き出す。
5. Vino Frizzante Rose 2023/Tenuta La Viola
◇産地:イタリア・エミリア ロマーニャ州 ◇品種:サンジョヴェーゼ
◇醸造:オーガニック栽培、発酵は天然酵母、コンクリートタンク。ブドウを圧搾した際に果汁の
一部を凍らせ、ボトリングの前に解凍した果汁を残糖が約12g/ℓ(=二次発酵に必要な量)になるまで添加。
ボトリング後5ヶ月以上熟成。この間に瓶内で再発酵し、泡をもたらす。
ワインのクラス、今年も色々と楽しいテーマでワインを追求したいと思います。
先生情報 |
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谷藤 律子
レシピコンテスト2018 企業賞
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大手出版会社勤務を経て料理研究家に転身。大阪の有名調理師専門学校、パリのリッツで西洋料理を学ぶ。毎年フランス各地で郷土料理・家庭料理を学びレシピ開発に活かす。提案するレシピは、身近な素材を活かした「手軽に作れるおしゃれな料理、ワインが美味しく楽しめる料理」がコンセプト。 JSA認定ワインエキスパート・エクセレンス JSA認定SAKE DIPLOMA 日本ソムリエ協会三重支部役員 プロフィール詳細をみる |