ホームベーカリーからミキサーまで。道具を選ばない「一生モノのパン理論」をお伝えします
はじめまして。
パン作りと向き合って30年になります。
これまでの私は、「プロの製法を家庭のキッチンで完璧に再現すること」を、ずっと追い続けてきました。
そのために製菓学校でプロの理論と技術を学び、それを生徒さんに伝えることが、教室として正解だと思っていました。
でもそこには、常に拭いきれない「ジレンマ」がありました。
生徒さん一人一人が持っている機材の違いです。
ニーダーの購入時期によって異なる機種の違い、メーカーによって異なるホームベーカリーの違い、餅つき機で工夫されている方も。
でも皆さん、「もっと納得のいくパンを焼きたい」と、口を揃えておっしゃるのです。
そんな生徒さんたちに、私は「お持ちの機材では、この味を再現するのは難しいかもしれません」と言わなければならないのか…。
最新のニーダー(KN-101SR)、さらにキッチンエイドミキサーを使うことで、その思いは決定的になりました。
これらの機材なら、今までのニーダーで難しかった国産小麦「春よ恋」も、繊細なコントロールで捏ねることが可能です。
でも、機材を買い替えることが、パン作りの楽しさの条件なんだろうか?
道具の差が、美味しさの差なんだろうか?
昨年、病気を経験したことは、「これからの私が作りたいパン」について考える、大きなきっかけになりました。
自分の中にあった本当の願いに気がついたのです。
「どんな機材を使っていても、もっと簡単に、確実に美味しいパンが焼ける方法を、私はずっと探していたんだ。」
たどり着いた答えは、驚くほどシンプルでした。
「機械のパワーを、熟成の時間に置き換える」
機械を8分でスイッチオフし、あとは生地が自ら育つの待つ。
これなら、機材の回転速度に左右されることなく、誰もが「プロの一次発酵状態」を再現できるのです。
これまで私が伝えてきた機械ごねでのパン作りや、私が感じた最新機材への感動も、どちらも否定したくありません。
もっと「今の時代、今の暮らし」に合った新しい選択肢を作りたい。
30年という月日をかけて、ようやく見つけた私の答え。
このnoteでは、そんな「スイッチオフ製法」の理論と、パンを待つ時間の豊かさについて、ゆっくりと綴って行こうと思います。
どうぞよろしくお願いします。
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