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北イタリアのシャルドネ テロワール比較、ブルゴーニュはどれ?
谷藤 律子 先生のブログ 2025/5/27 13:16 UP-
5月のワインのクラス 平日のリクエストクラスのテーマは「イタリアのシャルドネ テロワール比較」 樽を使わず、ステンレスタンクで発酵・熟成させたシャルドネで、産地の違いを感じ られるか…という内容で、醸造などの情報を明かした上でのテイスティング。
ワインリスト 1. FILEBASSE Piemonte Chardonnay 2023年/ Viberti Giovanni
◇産地:ピエモンテDOC(バローロ村) ◇品種:シャルドネ100%
◇醸造:ステンレス低温発酵で、果皮、澱とも混ざることなく、ステンレスタンクでほぼ真空状態で熟成。
2. Chardonnay Lis Neris 2021年 /Lis Neris
◇産地:ヴェネツィア ジュリアIGT(スロヴェニアとの国境)◇品種:シャルドネ100%
◇醸造:サン ロレンツォ地区の畑で手摘収穫。樹齢15~17年。ソフトプレス後ステンレスタンクで20~
22℃で発酵、シュール リーで6ヶ月間熟成。瓶詰めして1ヶ月間の瓶内熟成を経てリリース。石灰質土壌
3. Chardonnay Hofstatter 2023年/ Hofstatter
◇産地:アルト アディジェDOC (オーストリアとの国境のトラミン)◇品種:シャルドネ100%
◇醸造:ステンレスタンクで発酵、熟成。
4.Fiulot Barbera D'asti 2023年/Prunotto (Antinori)
◇産地:ピエモンテ州 バルベーラ ダスティDOCG ◇バルベーラ100%
◇醸造: 石灰岩と粘土が混じった肥沃な土壌を持つコスタミオーレの畑からの葡萄。圧搾後8日間スキン
コンタクトしアルコール発酵とマロラクティック発酵を実施。ステンレスタンクで数ヵ月間の熟成
5. Frappato 2023年/Baglio di Pianetto
◇産地:テッレ シチリアーネIGT ◇フラッパート100% 島南東部の温暖なバローニ地区で有機栽培
◇醸造:ステンレスタンクで14ヶ月熟成
6.IIl Frappato Spumante Rose Organic 2020年/Feudo Di Santa Tresa
◇産地:シチリア ◇品種:フラッパート100% 有機栽培葡萄100%使用
◇醸造:シャルマ方式。除梗し破砕後、空気圧にて優しく圧搾。発酵前に果汁を冷却し、自然に固形物を
沈め、澄んだ果汁を発酵に用いる。発酵は18~20℃で10日程。発酵後、別のステンレスタンクに
移され、温度管理された状態で二次発酵を行う。MLFなし。
シャルドネ3本の中で、人気が高かったのは3.のアルトアディジェのもの。 檸檬コンフィや夏みかんの香りに、少しオイリーでターメリックのような香り。 果実の凝縮感があり、フルーティーさと酸の豊かさのバランスがよい。 1.はフレッシュな柑橘香が穏やかに感じられ、豊かな酸と心地よい苦味も穏やか。 2.は柑橘よりは、小さい黄色の花と、シュールリー由来の酵母の香りで、豊かな 酸とともに、柔らかい旨味。ワイン単体で楽しむには、やはり、3のような果実味が 感じられるものがよい…という結論。1.2.は料理と合わせたくなりますね。 赤ワインは、バルベーラとフラッパートの飲み比べ。人気が高かったのは、4.の バルベーラ。ラズベリーやカシスの香りに、少しシダや苔の湿った青い香り。酸と フルーティーさのバランスがよくて柔らかい飲み心地。 5.は、スミレやバラに、甘草の香り。豊かな酸とやわらかい渋みで、余韻に苦味。 合わせた料理は、帆立と真鯛と美生柑のカルパッチョ、鰹のタタキとカポナータ 豚肩ロースと新じゃがの白ワイン煮、ココナツミルクプリンと苺 ご参加の方から、山菜(丁寧な下処理済)をいただいたので、少しアレンジして 鰹に添えさせていただきました。ご馳走さまでした! 週末のワインのクラス、テーマは「シャルドネとピノ・ノワール、ブルゴーニュはどれ?」 ワイン初心者の方にも、楽しんでいただけるよう、少しゲーム的にブラインド。知識のある方達には、ブラインドで、それぞれの産地を考えてもらうことに。 ワインリスト 1. Bourgogne Chardonnay SONGES DE BACCHUS 2021年/LOUIS JADOT
◇産地:フランス ブルゴーニュ地方 ◇品種:シャルドネ100%
◇醸造:伝統的な醸造と、樽での樽とステンレス製のタンクでの8〜10か月間の熟成。
2.高畠 バリック シャルドネ 樽熟成 2023 年 /高畠ワイナリー
◇産地:山形県 東置賜郡高畠町 ◇品種:シャルドネ100%
◇醸造:高畠町契約農家から厳格に選別した上質なシャルドネを使用。スキンコンタクトし、フレンチ
オーク樽を使用してマロラクティック発酵、9ヶ月間熟成。
3. Living earth Chardonnay 2022年/Mourel Vedeau
◇産地:フランス ラングドック地方 ◇品種:シャルドネ100% エコセール、AB認証認証
◇醸造: 粘土石灰質土壌の畑で育てられたシャルドネ、ステンレスタンクで発酵、4ヶ月の熟成
4.COUVENT DES JACOBINS BOURGOGNE 2022年/LOUIS JADOT
◇産地:フランス・ブルゴーニュ・コートドール
◇醸造: コート・ドールのワインをプレンドしたブルゴーニュ・ルージュ。
伝統的な醸造、樽での8〜10ヶ月間熟成。
5.Clos Espinal PINOT NOIR 2023年/RETA
◇産地:チリ・リマリ・コースタ (ブルゴーニュに似た気候、石灰質土壌)
◇ピノ・ノワール100% 単一区画の契約畑「クロ・エスピナル」のみの葡萄を使用
◇醸造:100%自然酵母による樽発酵を行い、14ヶ月古樽での熟成。
6. 嘉SPARKLING ROSE BRUT 2023年/高畠ワイナリー
◇産地:山形県東置賜郡高畠町 ◇品種:マスカットベーリーA主体
◇醸造:炭酸ガス注入製法、仕込み1日後のセニエ果汁をステンレスタンク発酵
シャルドネで人気が高かったのは、1.のルイ・ジャド。 そして、みなさん、これがフランスと!大正解。 果実味と酸のバランスに、ほんのりと樽由来のバニラも感じられて、安定の味。 お一人、2.の高畠が好きと答えたのが、日本ワイン好きな人。熟した洋ナシや 赤りんごの香り、少し熟成が進んだ複雑味と旨味。3.は少し甘やかな洋ナシの香り と味わいにはミネラル感がしっかり。 ピノ・ノワールで人気が高かったのは、5.のチリ。色合いがとても淡く ラズベリーや苺の軽やかな香りで、味わいもフルーティーで軽やか。 気候がブルゴーニュに似たリマリ・コースタだからこその、このチャーミングさ。 4.のルイジャドは熟したラズベリーやカシスに紅茶葉の香りが複雑に感じられ 味わいの凝縮感も…。で、こちらも、普段からフランスワイン好きの人が、自信を 持って選らぶ…という結果。自分が好きなものがはっきりしているのは、素敵! 料理は、鰹のタタキとカポナータ、銀鮭のポワレ 檸檬バターソース ポルペッタと新じゃがのトマト煮、苺のヴェリーヌ こちらは、平日のより少人数なクラス。 品種もブラインドで、日本ワインがどちらかを考えながら飲んでもらうスタイルで。
ワインリスト 1. Langhe Chardonnay 2023年/Azienda Agricola Mustela
◇産地:イタリア ピエモンテ州 ランゲD.O.C. ◇品種:シャルドネ100%
◇醸造:泥灰、粘土、白色凝灰岩の土壌。サステナブル農法、リュットレゾネ。
除梗し、スキンコンタクトを約10時間、12~15°Cの温度制御を施したステンレスタンクで発酵。
シュールリーで4ヶ月熟成。瓶詰後、熟成させてから出荷。
2.高畠 バリック シャルドネ 樽熟成 2023 年 /高畠ワイナリー
3. PINOT NERO ALTO ADIGE DOC 2023年/KETTMEIR
◇産地:イタリア トレンティーノ・アルト・アディジェ州 アルト・アディジェDOC
海抜350~500mの丘、有機物に富んだやや柔らかめの石灰岩土壌。 ◇品種:ピノ・ネロ100%
◇醸造: 9月中旬~下旬にかけて収穫。発酵の初期温度を低くし特有の色素の抽出、タンニンを安定。
4.Yoichi Zweigeltrebe Cuvee Speciale 2022年/GRANDE POLAIRE
◇産地:北海道 余市町 ◇品種:北海道産ツヴァイゲルトレーベ100%(余市の契約栽培農家の葡萄)
◇醸造:土壌… 褐色森林土、褐色低地土、手摘み収穫。通常より凝縮感を高め、樽熟成を長期間行う。
ツヴァイゲルトレーベの出来がよい年にしか醸造しない、特別仕込み。
5. 嘉SPARKLING ROSE BRUT 2023年/高畠ワイナリー
白、赤ともに、人気が高かったのは、海外のワイン…。 白に関しては、プロの方が高畠を好きで、これが日本と。流石!1.は柑橘の フルーティーさが人気でしたね。 赤は、タイプが全く異なるワインで、3.のピノ・ネロは赤いベリー系の香りがたっぷりで 甘やかなジューシーさと酸のバランスが心地よいワイン。 ブルゴーニュのピノ好きな方に、好評価でした。(日本の美味しいPN、との回答も) 残念ながらツヴァイを選ばれた方はなかったのですが、スミレの香りに、チェリーの コンポートのような豊かな果実味と酸、バニラ香りのバランスは、日本ワインの ポテンシャルの高さを感じる1本でした。 …料理は、週末のクラスと同じものを。 今月もたくさんのご参加、ありがとうございました!
先生情報 |
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谷藤 律子
レシピコンテスト2018 企業賞
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大手出版会社勤務を経て料理研究家に転身。大阪の有名調理師専門学校、パリのリッツで西洋料理を学ぶ。毎年フランス各地で郷土料理・家庭料理を学びレシピ開発に活かす。提案するレシピは、身近な素材を活かした「手軽に作れるおしゃれな料理、ワインが美味しく楽しめる料理」がコンセプト。 JSA認定ワインエキスパート・エクセレンス JSA認定SAKE DIPLOMA 日本ソムリエ協会三重支部役員 プロフィール詳細をみる |