この頃、美味しいチーズが食べたくなると神楽坂のアルパージュさんに行きます。スーパーのチーズ売り場でチーズを選ぶ時期が続いたのですが、生産者の情報もお店の人に聞くと教えてくれる、食べごろのチーズはどれだか教えてくれる、そんなチーズ屋さんはやっぱり頼もしいし、素晴らしい。チーズ一つに感動できるってチーズ好きの我が家では、ほとんどイベントに値すると再確認しました。
近くに用事もあり、その日もアルパージュさんでチーズを買って帰る途中のこと。神楽坂の裏道を歩いていた時、住宅街のある一軒の家の前を通りました。
その家には昔、娘と一緒にバレエを習っていたフランス人と日本人のハーフの女の子が住んでいました。自分たちの暮らしに合わせてこだわって設計したその家は、昔と同じように美しく、2階のテラスを見上げると、あそこで食事したらどんなに心地いいだろう思わせるのも変わりません。見上げながら娘が小さかった頃のこと、バレエに付き添った日々が次々と思い出されました。
先生の言った通りにできなくてもバレリーナの顔をして楽しそうに踊っていた日。弟を預けてやっとバレエに連れて行ったのに、疲れていてバレエをしたくないと泣いた日。
娘の友達が住んでいた家には今は他の人が住んでいるようです。表札が変わっていました。その人はこの素敵な家を見つけた時、嬉しかっただろうなぁ。この家でどんな暮らしをしているのかな。
その家に住んでいた女の子の家族は海外に引っ越しました。あの子も20歳になるはず。どうしているかな。なぜかしばらくこの道を通ることもなかったので、昔と同じ雰囲気の家を見て急に時間が戻ったようでした。
うちの娘も今年は20歳になります。思いもよらず日本にいることになりました。こうやって家族5人わいわいと過ごすことができているのも人生のプレゼントだと思って、今日もせっせと5人分の食事を作りましょう。
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________ A propos de mon livre _________フランスから学んだ、暮らしの工夫と楽しみ方を綴っています。