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最終更新日:2022/7/9

うさぎやケーキ教室(愛知県春日井市)

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修二会拝観
2024/3/5 23:30 UP

死ぬまでにやってみたい事の一つに
奈良東大寺二月堂のお水取りを見る事がありました


今回念願叶って修二会を拝観する機会を得ました
まず奈良国立博物館で修二会(しゅにえ)の基礎知識をお勉強しました






修二会とは、二月堂のご本尊十一面観世音菩薩に過ちを懺悔し除災招福を祈る儀式で
昔は旧暦2月に執り行われていましたが、現在は3月1日から14日までおこなわれています
いわゆる「お水取り」は3月12日の深夜に若狭井という井戸からご本尊十一面観世音菩薩にお供えするお香水を汲み上げる儀式をいい、一般には非公開です


752年に実忠和尚が始めてから1270年以上、一度も絶える事なく続けられ今年1272回目であるということに驚かされます
2週間に渡り毎日様々な複雑な行法や儀礼が行われ、長い長い歴史の中伝統を守り続けている日本という国を誇りに思いました


修二会の儀式は夜7時から始まるので、
その前に憧れの奈良ホテルのダイニングで早めのフレンチディナーをいただきました








修二会のお松明を拝観する特等席は二月堂の真下の芝生の傾斜地ですが、そこは2時間以上前から場所取りの人々でいっぱいになります
一度入ると竹垣の中は閉鎖され自由に出入りする事はできません
トイレの時だけ「退出券」をもらって短時間で戻らなければならないのです
私達も2時間ずっと立ちっぱなしでその時を待ちました






古都奈良が闇に包まれる頃、静かに鐘が打ち鳴らされお松明の儀式が始まりました
お松明は修二会を務める11名の練行衆と呼ばれる僧の足元を照らす道明かりだそうです


暗闇の中に大きな火の玉のような松明が浮かび上がり、長い竹をグルグル回す度に火の粉が降り注ぎます








この火の粉を浴びると穢れが清められ無病息災でいられるということですが、大事なコートに穴が開くことも😱
毎晩、10本のお松明が焚かれます


そして一気にお松明がお堂の欄干を駆け抜けます
とても荘厳で神秘的で幻想的な体験です








動画を載せたかったのですが、容量が大き過ぎて上手くいきません、悪しからず


火によって浄化する
何だかイランの拝火教(ゾロアスター教)のような
またお松明を持って走る層の姿がまるでカラス天狗のような
法螺貝の音が聞こえたり、激しく床に体を投げ出す五体投地があったり、、


奈良時代初めて日本に仏教が入って来た頃は
今私達が知っている静かな仏教ではなく、様々な宗教や文化が混ざり合ったもっと激しく動的なものだったのかもしれません


とにかくありがたいお松明の火の粉を浴び
昨日までの罪を祓い清めていただき、また新たな一歩を踏み出すことが出来ました


お松明は14日まで毎晩、雨が降っても執り行われます
そしてこのお水取りが終わると、古都奈良に春がやって来ると言われています

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先生情報
松原裕美子

ホームメードクッキングケーキコース 師範科卒業
講師資格を取得。
カフェで製菓担当する傍ら、自宅でもケーキ作りを教えています。



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