アシュビル3日目⑦ ~エッグタルトとアメリカのベーカリー考

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最終更新日:2021/10/28

アメリカンベーキング教室 just baked!(東京都世田谷区)

アメリカのベーカリーにあるようなお菓子、パイやスコーンもフランス菓子の技術でプロの仕上がりに。

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アメリカンベーキング教室 just baked !

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アシュビル3日目⑦ ~エッグタルトとアメリカのベーカリー考
2019/6/15 15:18 UP

BBQ店を目指し16分の道のりを川沿いを歩いてやってきた、ということは、
帰りも同じ道のりを戻らねばなりません。
リブの美味しさに心も弾みながら、同じ道を戻ります。

道行く車に、違いますよー、ジャンキーじゃないですよー、免停でもないですよー、
心の中で呟きながらバス停を目指しひたすら歩きます。

途中、曲がるところを間違え、完全に道に迷い始めましたが、
目印にしていた店舗が見え、あ、あっちだ!、軌道修正。
ようやくバス停に着くころには安堵感がどっとこみあげます。

バスはほどなくしてやってきて、あとはもう終点まで乗るだけです。

行きは長く感じましたが帰りはあっという間。見知った光景にたどり着きました。

バスを降りると、あれ?こんなにファンキーな人たちが集うところだった?いかにも怪しげな風貌の人ばかり。

さささ、長居は無用、BBQの香りを纏わせながら、ホテルヘ戻ります。
はぁぁ、、着いた。。




ホテルに戻ったところで、ちょっと気になっていたOWL BAKERYのエッグタルトだけ食べちゃおう。
私のエッグタルトデビューはまさかのアメリカ。笑
日本でもポルトガルでも香港でもなーい。笑



アメリカのベーカリーは、作り手のルーツが込められたお菓子やパンが並んでいて、そこがまた面白いところの1つ。
ボストンにあるイスラエル系女性シェフの作るローズクッキーもしかり。

OWLのシェフのルーツにポルトガルがあるのかな?旅先で美味しいエッグタルトに出合って作ってみたのかな、どこのベーカリーにも置いてあるものではないからこそ、そんな想像を膨らませながら食べるのも楽しいのです。

OWL BAKERYは、素材使いやその組合せが面白く、
同じくそのクリエイティブさに衝撃を受けたチャールストンの HARBINGER と同様に印象に強く残ったベーカリーです。

このあとまた狂喜乱舞するベーカリーに出合うのですが、笑、、
そこはまたちょっと系統が違うかな。


先日参加させていただいたイベントでお菓子をお召し上がりくださった皆様に、

「私は日本人向けに甘さを控えたお菓子は作ってないんです、
これが今のアメリカのベーカリーの味なんです。
決して甘すぎず、お砂糖入れ忘れてる?と思うくらいの控えめな甘さだったり、
季節のフルーツをたっぷり焼き込んでいて、
そのスパイス使いが楽しかったり、
チョコレートはヴァローナを使っていたり、ローカルのチョコメーカーのものも使ったり、
シェフのルーツや経歴、クリエイティビティで独自の世界観が出ていておもしろい、
それがアメリカのベーカリーなんです。」

とお話すると、

「アメリカのお菓子ってどれも甘すぎる、大味と思い込んでいました」
「日本にはまだちょんまげを結ったサムライがいる、と思い込んでいるのと同じ思い込みをアメリカのお菓子に対してしていて、
アメリカには何度も行っていたけれど、なんだかこれまでもったいないことをしていた気がしました」

とおっしゃって下さった方も。


口に入れたことを即座に後悔する甘さに出合うことももちろんありますが、笑、、
美味しいアメリカ菓子に出合うことを諦めないでください!笑

チョコチップクッキー1つとっても、
顔ぐらい大きかったり、プレッツェルやマシュマロをのせていたり、
ヴァローナのコインチョコがそのままのせてあったり、
ネスレのチョコチップがこれでもかっ!というくらい混ぜ込んであったり、
薄くバリっとしていたり、中がねっとりみっちりしていたり、空気をたくさん含んだ生地だったり、
1つとして同じものはないはずです。


アメリカのお菓子に対する「どれも甘すぎる疑惑」を少しずつ解いて行ければ、と思いながら、
アメリカで出合った美味しさ、感激をお伝えすべく、日々、アメリカ菓子を作っています。



さ、甘さ控えめエッグタルトを食べ終えたところで、そろそろお土産になるものを買い始めないと。ご近所散策に出かけます。

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先生情報
なかむらしの
なかむらしの
アメリカ菓子教室主宰   東京都出身

東京都港区にて3代続くフランス料理店に生まれる。
慶應義塾大学卒業後に就職するもお菓子の道へ。
ダロワイヨ、パティスリー・マディ代官山での5年の修業中はコンクール入賞経験も。
仏菓子教室開催を経て、毎日食べても飽きのこないアメリカ菓子に出合い、学ぶ。
アメリカ各地ベーカリーを1人巡り、今のアメリカの味をお伝えしています。



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