軸にするものが違うんだなー

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最終更新日:2020/8/7

チカップお米パン教室(秋田県秋田市)

添加物不使用オリジナル米粉パンと、ちょっぴりマクロ、ちょっぴり野草をわかりやすくお伝えします。

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「米粉パン、作ってみました」チカップ流 無添加、小麦不使用サイリウムハスク不使用 ふんわりグルテンフリー教室

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軸にするものが違うんだなー
2020/12/27 8:05 UP

すみません、連投します。


最近、小麦アレルギーでなくても、
育児中でなくても、
米粉パンに関心を持つ方が多くなってきたように感じます。

私も、「米がパンになるなら!!!」と思って始めた試作ですが、
米粉パンの特徴がわかるにつけ、


思ったようにはいかない部分がある事、
人によって、米粉パンに求めるもの、背景が違うこと、
が、わかってきました。


どんな事が人により違うか?といいますと
「今、炊飯用に食べてる、栽培している米で、米粉パンを作りたい」
「主食として、小麦パンと同じような形、食べ方をしたい」
「主食なので、ご飯や小麦パンと同じような価格で捉えたい」
「主食なので、簡単な製造方法がいい」
「主食なので、米100%がいい」
「砂糖を使いたくないので、甘酒やステビアで作りたい」

おそらく
今まで食べている「ご飯」か「小麦パン」と同じように
米粉パンを食べたい、捉えたい、という要望が多い、と
思うんです。

私もそう思っていたし
「ご飯を炊くように、米粉パンが作れたら……」
なんて言っていた時もあるのですが、

正直、米粉パンに詳しくなるにつけ、
それは難しいのではないか?と思うようになりました。


「主食でなければいけない」
「ご飯のようでなければならない」
「小麦パンの代替でなければならない」

という固定観念があると、縛りがあって
せっかくの米粉パンの良さが活かせないと、私は今思ってます。

主食、という言葉にとらわれ過ぎると、自由さがなくなると思えるのです。

米粉パンは、
ご飯にもならないし、
小麦パンにもならないです。


製造工程も「炊く」「こねて焼く」ほど簡単にはできませんし、
原料も、米を微粉かペーストにするという
エネルギーのいる工程がありますから、

今後加工の技術が上がったり、大量生産できたとして
価格が下がってきたとしても
かかるエネルギーは変わらないので、
手間のかかる食べ方である事には変わりはありません。

家庭でミキサーなり使って、
安上がりに作ったとしても
手間は、ご飯や小麦パンよりかなりかかる、
そして技術により、仕上がりがかなり異なる食べ物、
であることには変わりはありません。

見た目、主食の顔をしている米粉パンですが、
加工度がかなり高いので


米で言うと「餅」的な感覚、
小麦で言うと「焼き菓子」的な感覚で
捉えていくのが、間違いないと
私は、今、考えています。


それでも、味や食感は、餅・焼き菓子ではなく、
パンに近いことは、もちろん生かしてですが。


小麦パンの感覚で、捉えても、
価格、食べ方(老化したり、水分に弱い、乾燥にも弱い)の特徴、
作り方(米粉パンなりの製造方法や、形)
全てが違うため、同じ目線、同じ軸で捉えると、
おそらく「高いし、小麦パンと違う」という事になってしまうんです。

ご飯の感覚で捉えても
「シンプルじゃない、ご飯と違う」という事になってしまいます。

米粉パンを
今までのご飯や、小麦パンと同じ目線で捉えてしまうと、
できないことが多いので、あまりにも大変なんじゃないかと。

なので、私は米粉パンで、小麦の形や食べ方の完全コピーをしたいとは
思わないんです。 無理がくるから。
形を優先するか?味わいを優先するか?
形は写真ではっきりわかるけど
味わいや食感は写真では分からないんですよねー。
(一言で''米粉パン''と言っても、味わいは千差万別)

それでも、米粉パンなりの良さ、おいしさ、
ナチュラルにパンのような軽やかさを出す工夫を
考えて作ってきました。

米粉パンに対して、いろんな要望が、
それぞれの立場、段階はあろうかと思いますので、
それに関しては違うとか変えるみたいな気持ちもありませんが

自分の米粉パンに対する考え方を
具現化をしたのが、チカップお米パンであります。

たまに
「一斤食パンはありませんか?」
と聞かれるのですが……
それは小麦パンと目線を同じにしているからなのかなーと

小麦パンみたいにサンドイッチにして食べたいとか、
一斤なら、手間がかからないからお得なんじゃないか、とか
一斤なら、シンプルなパンが食べれるのじゃないか、とか……

私はそれは、米粉パンには当てはまりにくい、と感じてます。

作れない事もないけど、(過去のブログをご覧ください)
チカップでは米粉パンは、
小麦パンと同じ目線で捉えてモリモリ食べる、という立場ではないので……

食パン風を楽しむ、という事で、1/2斤サイズの食パンで提案していこうかなと考えたりしています。


米粉パンは、
「小麦パンそっくり」
を目指さなくてもいいのでは
ないでしょうか?


せっかくの新しい米粉パンのポテンシャルを、
小麦パンやご飯に合わせるのではなく、
参考にしながら、独自のものを、作っていく。

それが、
チカップの
ふわしゅわパンであり、
ベーグルであり、
おやきであり、
カンパーニュです。

食感や味は見える化できないし、
良い部分だけアピールはできない口下手なチカップのSNS的表現では、
お伝えしにくい部分もあり……


来年は、もっと製造で、皆さんにチカップお米パンのあり方をお伝えできたら、と思ってます。

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先生情報
長谷川 理乙

秋田大学卒。食品微生物学専攻。公立中学で10年教員。リマクッキングスクールでマクロビオティックを学ぶ。師範科修了。自然食料理教室主宰。一年間NHK秋田で料理コーナー担当。子育てを経て米粉パンに関心を持ち、独自に研究。わかりやすく、丁寧な教室をこころがけています。



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