プロ向け支援<薬膳を取り入れたい飲食店・料理教室のためのスクール>
いつもご訪問頂き、誠にありがとうございます!
千葉県八千代市 不妊・美容専門~プライベートサロン~キュアナ鍼灸治療院の永澤です。
本日は、仕事の合間に薬膳研究会の聴講の日でした。
テーマは『泄瀉(下痢)』。
病因病機は主に、
① 外邪
② 飲食
③ 情志失調
④ 脾胃虚弱
⑤ 腎陽虚
となります。
五臓六腑でいえば、脾胃と大腸、小腸の問題。
脾胃の機能障害を指しますが、様々な原因が当てはまり、
実証タイプは止めないこと、
逆に、虚証タイプは止めること、です。
(実証に正〇丸などの下痢止めは×、虚証に下剤などの強い物は×)
定義は、皆様も良くご存知の通り、排便回数が増し、便質が希薄で、
重症になると、水様便を排泄するという排便の異常を表します。
夏と秋に多く見られるというのは、恐らく冷え問題が絡むかと。
ちなみに、通常の便で水分70%と言われ、それ以上となりますと、このような泄瀉と呼ばれます。
(思っているより、ずっと水分を含んでいる=大腸で水分を吸収するのです)
先程の①は、湿、による問題が関係し、
「寒湿」と「湿熱」に分けられます。
「寒湿」は、急性胃腸炎も含み、治法は、解表散寒、芳香化湿となります。
対して「湿熱」は、食あたりや菌なども含み、治法は、清熱利湿、となります。
①の湿熱により起きる泄瀉の方剤の中で、黄連(おうれん)は、単体でも使え、
もし、今後衛生状態が良くない所に渡航される場合は、是非持参されることをお勧め致します。
(中国では、家庭の常備薬です)
③の情志失調は、中医学ではストレス→自律神経失調によるものも含み、「肝脾不和」が考えられますが、
これは実は男性の方が多い。
治法は、抑肝扶脾になりますが、代表方剤では、加味逍遥散(逍遥散だけの場合も)や半夏瀉心湯など。
そして、③が進むと④に進むわけですが、治法は、健脾益胃になり、ここからは止めなければなりません。
⑤の治法は、温腎健脾、固渋止瀉。
とにかく、泄瀉が続く場合は、水分補給をしっかりと。
脱水になりやすいので、ひどい場合は、電解質バランスも崩れており、糖分と塩分もしっかり摂取しましょう。
整腸剤や便秘だからと言って、安易に便秘薬に頼りすぎず、日常の食事をまずは改善してみませんか。
抗菌作用や整腸作用のある食材、
腸内環境を整える食材、
暴飲暴食、刺激物や脂っこい物を控え、胃腸に優しい、温かい食事を。
これが、どう不妊と関わるのかと申しますと、
どちらも実証タイプと虚証タイプがおり、
冷えや湿との関連、ストレス、先天的、後天的弱りがある、といった点が共通しています。
ですから、妊活に体質改善は欠かせない存在なのです。
また、自分がどの体質で、どのような対処をしていったらよいか、
というのは、いまいち素人判断では難しいところも。
(間違ってしまっては、逆効果)
排泄は大事なことですが、物事なんでもバランス。
栄養を入れることより、脾胃(後天の本)の状態を整えることが何より必要です。
しっかり薬膳(食事)でご自身に合った摂り方で栄養を摂ること、回す(循環する)こと、
五臓六腑が元気に働かないと意味がありません。
サプリは逆にバランス(過多で)を崩すこともあるので、摂る時は慎重に、最後の手段と思って下さい。
また、抗生剤は、身体を冷やすこと、良い菌も殺してしまいますので、
多用は控え、なるべくご自身の免疫力で治すようにしましょう。
中医学(鍼灸・薬膳・漢方)の良い所は、婦人科系と消化器系に強いこと。
これは、西洋医学の薬では強すぎたり、個々に合った物がなかなかなく、改善しなかったりと、とデメリットもあります。
今までの治療で改善しなかった方、是非これらでお困りの方は鍼灸や薬膳もお試し下さいね!